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ROLI Blocksハッカソンに行って色々さわってきました

今回、ハッカソンに参加した目的としては、前から少し気になっていたSeaboardがどのくらい使えるのかを触って確かめてみたかったのと、

sigboostのインターフェースとしてBlocksのような形態がアリなのか調査してみたかったというのがあります。

色々触ってみたので、簡単に備忘録も兼ねてレポートします。

Seaboard

ROLIは多次元出力とか、5Dタッチという言い方をしていますが、
・ピッチベンド、ビブラート
・アフタータッチ
などの表現力が上がっているMIDIキーボードです。

従来のキーボードでは鳴っている音に対して、全て同じピッチ変化しかかけられなかったのですが、1ボイスに対して違うピッチ変化をかけることができます。
アフタータッチや鍵盤を抑えたまま指を左右に揺らすビブラートがとてもし易いです。
これにより、新しい音楽表現ができる、という主張をしていました。
エレクトーンとか幾つかの機種でこれらの機能実装はありますが、鍵盤と完全に一体化しているのはとても革新的だと思います。

ライブで使えるかという視点でいろいろ試してみたのですが、結論から先に言って、ベストな使い方は、

サックスやギターなどのアーティキュレーションの豊かな楽器で、モノラルか、ポリでも最大3声くらいで、リード楽器として飛び道具的に使う

のがユースケースかなと思います。これ以外の使い方があまりうまくいかない理由は下記です。

 

両手での和音の演奏が特に難しい

特に和音を押さえるときに顕著なのですが、全ての鍵盤がつながっているのでうっかりとなりの音を触ってしまうとピッチがズレて気持ち悪い音になってしまいます。
イメージとしては、ギターのフレットがなくなって目印だけになった感じというのを想像していただければいいと思います。
また押さえ方によっては、特定のキーで白鍵の上の方を押さえることがあると思うのですが、Seaboardは上下タッチ位置で音が変わるので、これも意図しない結果になります。
既にキーボードが弾ける人でも、Seaboard用の演奏方法ができるように練習は必要そうです。

また、Seaboardを使った表現の一つに、コードを押さえてから上の部分を使ってスライドさせるというものがあります。
片手なら指の間隔を保持できれば普通にできるのですが、両手の場合は左右の手の間隔を保持しなければいけないので、とても難しいです。

また、Seaboardは単体では2オクターブ程度の幅しか出ず、複数個を繋げられるようになっていてこれはとてもCoolなのですが、
Seaboard同士をまたいでスライド操作をしても、途中で音が途切れたり飛んだりしてしまうので、おまけ程度の機能と考えて良さそうです。

今回触ったのは、25鍵のちいさいもの(調べたらSeaboard Blockというっぽい)だったのですが、
よく動画として上がってる61鍵盤あるやつだと、この辺の問題は解消されそうなので、それなら使えそうだなというのが感想です。

 

MPEがかなり変態プロトコル

けっこうおもしろポイントではあるのですが、Seaboardは5Dタッチの情報をMIDIの上に乗せるためにMPEというプロトコルで演奏情報を送信します。
このMPE、一つの音に対して1つMIDIのchを使うというかなり変態仕様で、このせいでSeaboardはグローバルを除いた15ポリしか発音できません。

リリースタイムの長いシンセとかで使うとめちゃくちゃ音が切れるので、使える音源はちょっと限られると思います。

また、音源側がMPEに対応していないとSeaboardは真価を発揮できないので、ここでかなり制約が出るのと、MPEに対応しているハードウェア音源は今のところ見当たらないので、
必然的にソフトシンセを使うことになります。ある程度のレイテンシを覚悟して演奏に臨むことになると思います。
とはいえ、上のようにSeaboardを使うと15ポリが上限になるので、幸か不幸かCPU付加はあまり高くならないかもです。

僕はbluetoothでしか試せなかったんですが、ちょっと厳しかったです。有線は試してないですががんばれば演奏できるくらいにはなっているのだと思います。

 

まとめ

いままでできない表現ができるキーボードとして、とてもおもしろいと思います。
さて値段は、49で12万、61で30万、88鍵で90万くらいですね(注:最大15ポリのMIDIキーボードです。)
これはさすがに買えないな…Nord Stage 3ですら40万なのでめっちゃ可愛く思えてくる。

キーボードというと、オールレンジで色々なことをやる裏方の印象が僕にはあるのですが、
Seaboardはそんなキーボーディストがフロントに立てる楽器なのかなと思いました。
ソフト音源は僕はあまり使いたくないので、音源内蔵バージョンが出たら欲しいなという感じですね。
あとはsigboostがその音源になることができるのかも…?

 

Blocks

Light Blocksというのを触りました。一見ただの光るタッチパッドで2万円というなかなか強気の代物なのですが、
さわってみるとガジェット感や触り心地がかなりよく設計されていることがわかりました。
特に、適度に押し込まないと反応しないようになっているので、静電容量系のタッチパッド系デバイスで、現場で起こりがちなうっかり触って音が飛ぶ、みたいなのが起こらないのが
かなり良さそうでした。
中には噂ではLinuxが乗っているそうで、中で動くプログラム自体も動的に書き換えることができるなど、なかなか面白かったです。(それでも2万は高いですが)

HWスペックとしては、15×15のフルカラーLEDと、感圧タッチスクリーンが乗っている感じですね。
Bluetoothの無線接続と、USB-Cの有線接続の両方ができ、また複数のBlocksを組み合わせることができます。

Blocksの遊び方は今回は3つ提案されていて、
①Maxから制御して遊ぶ
②Juceから制御して遊ぶ
③littlefootという謎の言語を記述して、それをデバイス上で動かす
という感じでした。僕は①と③をやってみました。

 

Maxから制御する

Max側に、Blocks用のエクステンションが用意されていて、それを使ってBlocksの上にUIを配置したりすることができます。
機能的にMiraにかなり似ているのですが、体験はやっぱり光るので少し違います。

実は試す前からこの方法はあまり満足した結果が得られないだろうなと思っていたのですが、予想通りで、
この方法だとMax側からUSBなりBluetoothなりでLEDのOn/Offの制御信号を送ることになるので、たくさん色々光らせたりしようとすると、
送るパケットが多くなってしまってパケ詰まりするんですね。

Blocksは15×15のフルカラーLEDなので、愚直に考えると15 x 15 x 3byte x 30Hz = 16Mbpsくらいの送信レートになります。
BLEのスループットがアプリケーションで200kbpsであることを考えると、完全にオーバーですね。

実際、かなり表示がカクついてしまっていて、特にBluetoothでは工夫しない限りほとんど使い物にならない感じでした。

有線ではある程度改善しましたが、それでも遅れが視認できるくらいのレスポンスだったので、(タッチ検出→ホストPCで処理→LED発光パケット送出 で言って帰ってくるため)、
人間の目のフレームレートが15Hzくらいであることを勘案するとまぁ100msec以上遅れている感じかなと思います。レイテンシヤクザとしてはこれはNGですね。。

LEDでタッチしたところが光る体験自体はとても良いものなので、惜しいという感じです。

まぁだめだよねというのを確認したところで、少し気になっていた③を試してみました。

 

littlefootでデバイス上でプログラムを動かす

Blocksでは、littlefootという言語を記述してデバイスの上で動くファームウェアの一部を書くことができるようになっています。
事前にAPIのドキュメントが非常にわかりづらいという話をきいていた通り、なかなか癖のある言語でしたが、まとめれば

・Cライクの記法

・コメントを決められた記法で書くことによりインターフェースやヒープサイズの定義が行われる(コメントもコードの一部)

・配列がないので、コメントアウトによって静的に確保したヒープ(はい。静的確保したヒープ)を配列代わりに使う

・型もint,bool,float しかない

・printfがないので、本体に数字を表示して頑張る

というなかなか面白い感じでした。Cっぽいコードを書くのは久しぶりだったので、大学の課題をやっている気分でけっこう楽しかった(?)です。

ちなみにドキュメントは ここ にあります。

ほかハマりどころとしては、Blocks同士を繋いだ時にお互いにリセットがかかるというのがありました。

 

ライフゲーム&MIDIシーケンサを作った

こんなのをつくりました。

littlefootの使い方を調べるためにとりあえず作ってみたやつなんですが、意外と見た目がよいので、生きているセルに応じていい感じにシーケンスが発展するようにサウンドデザインをしました。ちなみに、音が鳴ってますがデバイスから音が出ているわけではありません。BlocksはMIDIを吐いているだけで、それを外部の音源で受けて鳴らしています。

賞とれなかったのですが、完成度けっこう高いのと、唯一Blocks単体で楽しめるものになったので、サンプルとして乗っけてくれたりしないかな~
そしてBlocksを僕にください。

 

おまけ

一緒に知り合いの2人とチームを組んでいたのですが、何作ろうかな~って言いながらそれぞれ楽しんで終わりました。他の二人がつくってたのを紹介します。

脈拍取れるガジェットと連携してビジュアライズするやつ。これはMax使ってます。

あとは、JUCEと連携してパズドラ。

まとめと感想

全体的に、BlocksもSeaboardもブランディングや触覚、使いやすさがよくデザインされているなという印象です。

また、新しい体験、というのにとてもフォーカスしているように感じました。実際できることはあまり増えていませんが、
この小ささ、持ち運びしやすさ、無線接続などはかなり新しい音楽シーンみたいなものを開拓していく意気込みを感じます。

出先でぱっと演奏してみせれたら、結構かっこいいですよね。

体験にフォーカスしている分、実際に使ってみて遅延とかの面でストレスを感じてしまったので、買う予定はないですが、光らせるのは楽しかったです。

レポートは以上です!

学祭まわりのまとめ

ちょっと内輪ですが、大学の学祭でDJと、Piano trioでjazzをやるので、お知らせです。

雙峰祭:11/3~4 in筑波大学
http://www.sohosai.tsukuba.ac.jp/index2.html

遠いですが、外の人もお暇だったらぜひ;

 

1.DJ&Live

そんなに大掛かりなものではないんですが、学祭のために結成した「Soundfloor.」という団体でDJと、軽い演奏をします。
http://soundfloor13.tumblr.com/

場所は 人文/数理物理エリアの 1E棟5階(1E501) で、僕の出番は

・1日目15~18時

・2日目11~12時

です。

DJの他にも、僕がM3で頒布した新譜「Digitalism」や、ほか筑波のDTMerのCDアルバムの頒布を行っています。

 

2.Jazz

Jazz愛好会にて、Piano trioで演奏します。(僕はピアノです(∩´_`∩))
http://www.stb.tsukuba.ac.jp/~jazz/fullhouse/

場所は芸専体専エリアの 5C棟3階(5C317) で、僕の出番は

・1日目13:15~14:00

です。

 

遠いですがよかったら遊びに来てください!∩(>◡<*)∩